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労災認定事例 業務上外(1)賊と格闘して負傷

労災の認定やその事例についてご紹介します。

 

質 問

(1) 賊と格闘して負傷した警備員のけがは

 私どもの地域で、最近倉庫荒しが頻発しているということを聞き、このため身体の屈強そうな学生アルバイトを数名雇って、交替で倉庫の夜警に当たらせてきました。1か月ほど経ったある晩、B君の当番のときに賊が2名で現われ、これを発見したB君と格闘となり、賊は所期の目的を達し得ず逃走しましたが、B君は顔面を数回殴られ負傷してしまいました。

 このB君の負傷は、業務上と考えて構いませんか。

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回 答

業務に通常伴う危険の具体化で業務上

 第三者の加害行為による災害の場合でも、加害者と被害者との間に私的な怨恨関係がなく、災害の原因が業務にあって業務と災害との間に相当因果関係が認められる場合には、業務起因性が認められます。

 ご質問の場合でみますと、被災労働者のBさんの業務である夜警というのは、いつでも侵入者に襲われるという危険にさらされるものですから、被災そのものは本来の業務がもっている危険が具体化したものであり、業務に起因することは明らかです。

 また、設問から推測しますと、Bさんと格闘になった加害者とBさんの間に私的な怨恨関係があったとも思えませんので、Bさんの災害は業務上といえましょう。

 よく似たケースとして、これまでの認定事例に、会社の宿直員が盗みに入った男に殺害されてしまったケースについて、「事件当夜は付近の会社でも数件に及ぶ流しによる盗難事件が発生しており、また加害者との間にも面識があったとも考えられない」ことから、業務上の災害と認定されたものがあります。

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